2007年06月26日

あんぎんを編む為に…

布を織る、編む…そのためには繊維を撚り上げた糸が必要である。
古代人は、何から糸を作っていたのだろうか…
縄文土器などから発見されるのは、アンギンの跡形のみで、繊維が発見されているわけではない。
しかし、後世の人間たちが伝えてきたあんぎんの技術には、カラムシ(苧麻)から作る繊維で糸を撚り、衣類を作っていた。
07-06-26_19-19.jpgそこで今日のあんぎん編みの会では、実際ににカラムシから繊維を取り出す作業を体験してみることになった。

カラムシは宿根草、春先に出た芽が梅雨時には1m近く伸びる。地際から刈り取ると、夏の終わりにはまた同じ草丈に伸びるそうである。
こうして刈り取ったカラムシから繊維を取り出して、茎の表面をこそぎ、水にさらして干す。
これを水をつけながら撚り上げて糸にするのである。

現在でも生産農家もあるようだが、本来は野山に自生したもののようだ。
この辺りでも生えているらしい。
中には、植物に詳しい地元の方が庭先に植えていたりもする。
次回はこの干した繊維を元に、あんぎんを編んでみたいと思う。

posted by KAZUおばさん at 23:24| Comment(2) | 古楽記(いにしえに学ぶ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月01日

紅葉の霊仙寺(りょうぜんじ)を歩く


kouyou.jpg森林メディカルトレーナーの所属する団体「ひとときの会」には、6つのワークグループがあり、それぞれにテーマに沿った学習と療法の習得などを目的に活動している。
今日は、私が所属する表現文化療法班の文化研究の日である。
県指定の文化財として残る「霊仙寺(りょうぜんじ)跡」をたずねた。
信濃町の端、飯綱町との境に位置する大井地区に霊仙寺山への登山道がある。その途中に、かつて修験者たちが戸隠への通り道として参った「霊仙寺(りょうぜんじ)」という寺…と、言うか権現宮があったようだ。
まだまだ詳しい資料に目が通っておらず、勉強不足のままだが、まずは目に鮮やかな紅葉の森を、午前中2時間ほどだがのんびりと歩けたことが心地よかった。

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posted by KAZUおばさん at 00:15| Comment(4) | 古楽記(いにしえに学ぶ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月19日

アンギンを知る


angin1.jpg編布…と書いて「アンギン」と読む。
古代織の一種だ。
歴史的考察はともかく(実際勉強不足)、かつてこの信濃町で土器を使い生活を営んだ先住民たちは、布の元祖であるアンギンをろくろのように使い、その上で土器を作ったのではないかと言われている。
この信濃町から出土した土器の底にこの編み模様がついていたことから推察されたらしい。
現存する最古の織模様として、今も保存伝承会が活動している。
今回は、この信濃町に住んでいると言う縁からぜひアンギンを習得してみたいと思った。
野尻湖博物館学芸員、職員の皆さんが今まで勉強なさっていたことを、これから私たちが少しずつ学んでいくことにする。
作品は、信濃町で伝承なさっているH氏が作ったものや、越後地方で伝承されている越後アンギンである。
土器の底に残っていたものは、この越後アンギンの模様だったそうである。
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posted by KAZUおばさん at 13:06| Comment(1) | 古楽記(いにしえに学ぶ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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