10数年来、我が家の恒例行事となっている「満漢全席」
今年は、参加者が定員に達しなかった為「食前方丈」として、プチ宴会と相成った。
何故、毎年この季節に食事の宴会か?と、いうと…
水が冷たくなって、海の魚が美味しい事…が、一番の理由である。
そして、プチ宴会といっても、魚介類は目一杯豪華に行こう!と、言う事になる。
今年の目玉は…

やはり初っ端に出る鯛の中華風刺身である。
しっかりとした身の鯛をさばいて、たっぷりの野菜とともに盛り付け、ピーナッツの粗引きなどを散らす。
それを、ピリ辛の酢醤油で味をつけて、野菜も一緒にもりもりといただくのである。

さらには、「翡翠の瞳」や「グリーンリップ」と呼ばれる小ぶりのあわびをブロッコリーとともにオイスターソース掛けにした一品。
小ぶりのあわびは、さっと酒蒸しにしただけ。
柔らかすぎず、程よい歯ごたえの小さな身を、たっぷりと食べる。
付け合せのスティックブロッコリーは、もちろんアルマナック農園の無農薬栽培である。

今年初入荷は、カサゴ!
これをまるごと唐揚げにして、トマトの甘酢あんかけにした。
引き締まった身のカサゴは、から揚げにしてさらに歯ごたえを増し、しっかりとした食べ応えになる。
今までにいろいろな魚でこの調理をしてきたが、カサゴがとてもマッチしていたように思う。
中国では、鯉をよくこの調理法で使うのだが、それよりも食べやすい。(淡水魚は骨が多くてねぇ…)

極めつけは、鮭のパイ包み焼き。
特に中華ではないのだが、これが「食前方丈」のいいところ。
料理の志向性にこだわらず、アルマナックのオリジナルや、アジア全般も含めて色とりどりの料理が一丈四方も目の前に並ぶのである。
パイの中身は、酒蒸しした塩鮭・ゆで卵・春雨・たまねぎなどを層にして詰め込んである。
ロシア料理のクーリビャックやピロクと呼ばれる魚のパイがベースとなっている。
そして、デザートは重くなりすぎないように…

黒胡麻をふんだんに使ったプリンである。
ほろ苦い黒胡麻の風味を効かせて、甘くなりすぎないように仕上げた。
固まる間に沈殿する黒胡麻の色が、皿に返した時にはいいアクセントになる。
この他にも、いろいろな料理を取り混ぜて、全44品を2泊3日で召し上がっていただいた。
今回の参加者は「満漢全席」に最多出場のお二人。
それでも、寄る年波には勝てず…
「これで充分…来年も食前方丈にしよう!」と…
身体を痛めつける(?)満漢全席は、もう懲り懲り…と、言う事のようだ。
作り手も、ガタガタだしねぇ〜
程よく食事を楽しめるほうが、幸せかもしれない。
しかし、兵も健在である。
昨年からグループ参戦してくださる「満漢全席」フリークは、来週末今年の偉業に挑む。
それに備えて、私達も着々と準備を勧めている。
もう一頑張り…
ガタのきた身体に鞭打って、今シーズンの締めくくりを納める事にしよう。
posted by KAZUおばさん at 13:56|
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ALMANACの厨房から
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