やっぱり痛かった。
その顛末を記録しておこう。
奇しくもスパッと切る手術の日は、記念すべき50数回目の誕生日であった。
午後一番、昨日訪ねた整形の受付を再訪すると、いつもにこやかに対応してくださる看護師さんたちが出てきて「今日の手術は私たちが担当しますから〜、準備してきますね!」と、颯爽と手術室へと向かっていった。
まずは、先生の手術に関する説明を聞く。
傷病名は「右示指・環指屈筋腱鞘炎」
中高年の腱鞘炎は時間がたつと治りにくいことが多く、手術した方が早く治ると考えられる事、指の付け根部分に小切開を加えて、腱鞘を縦に切るという説明を受ける。
合併症などについても説明される。
まれに切った腱鞘部分が再癒着して動きが悪くなり、再手術を必要とすることがあるため、予防には手術翌日より痛くてもできるだけ指を屈伸する必要があると聞く。
へ〜直ぐに動かすんだ…
このときは、特に何も考えず聞き流していた。
手術承諾書にサインと判を押す。
手術用の服に着替える。
指先だけの手術だが、上着は一応着替えるのね。
シュン〜って開く手術室のドアを通り、初めて中へ入る。
手術室用のスリッパに履き替え、いざ手術台へ!
ドラマなんかでよく見る、丸がいっぱいのライト…
緑色のシートが敷かれた手術台…
おぉ〜 見たことあるような光景!
あのライト、意外なことにアナログだなぁ〜って思ったのは、光を当てるところへ移動するのは手動なのね。
背が届かない看護師さんが、台に乗って手のひらの上に光が当たるよう持っていく。
大きなライトは10灯、小さなものは4灯の電球が入っている。
集中型のライトなので、かなり近くに来ても、手のひらに当たっている光は明るいが、目に眩しいわけではなかった。
手術台は意外と狭く、身幅いっぱいほどしかない。
右手を伸ばすところには、別の台が置かれている。
台に寝ると、身体をベルトで固定。
左腕は、点滴の針と血圧計が着けられる。点滴は生理食塩水と抗生剤が入れられる。
右手は横にある別台の上へ延ばされ、上腕には圧迫用のベルトが巻かれる。血圧計と同じように空気で圧迫して止血したまま手術をするらしい。
身体の上に金属の四角いバーが固定され、その上にまたもや緑色のシートが被せられる。
これで術野は、患者からは見えない。
局所麻酔だと聞いていたので、ちょっと興味津々だったが残念…
次に、手術台の表面がぷくぷくと盛り上がってくる感触がある。
ウォーターベッドになっていて、温水を送り込むことで体温を保持するらしい。
しかし、熱源が入る前に水を送られたので、その冷たいこと…

先生が入ってきて、まずは消毒。
肘から下どっぷりつかるほどに茶色い消毒液が塗られる。よくドラマで見るやつだぁ〜

右腕の圧迫が急激に締め付けをはじめ、局所麻酔の注射が打たれ、感覚がなくなるのをしばし待って、あっという間に切込みを入れる。(入れたと思う。見えてないけど…)
ごそごそ手のひらを触られている感覚はあるのだが、痛みを感じるわけではない。
2本の切開を終えて、先生が「指動かしてみてください。動き易くなってますか?」
そう言われても、圧迫しているせいで指先の感覚なんて何にもない。
そう伝えると、一気に圧力を抜いて、指先へ血流が通るのを感じる。そうなったら、よくある足の痺れと同じ!ぴりぴりジンジン…

ひえ〜って感じだ。
先生には「できるだけ動かしてくださいね!」と、再度念を推される。
「洗浄」の声とともに、暖かいお湯が手のひらにかけられて洗われているのが解る。
その後、ひと針ひと針縫われている感触を味わい、約20分ほどで手術は終了。
局所といっても麻酔の影響だろうと思うが、手術台から起き上がろうと思ったが、身体が思うようには動かなかった。
ゆっくりと台から降りてスリッパを履き、この日はそのまま帰宅。

みごとに白いリボンでラッピングされた右手…
今年の一番の誕生日プレゼントはこれだな。
さてそこから…
動かせといわれたが、麻酔が切れたら痛いのなんの

抗生剤と鎮痛剤のお世話になって耐えしのぐ。

翌日、再度整形を訪れて、ラッピングのリボンを解き、消毒。
このとき初めて傷口を見た。
1.5センチほどの切開創が2箇所。各4針ずつ縫われていた。
抜糸までは、水が掛からないように!
とのことで、一日おきに消毒の為通院を余儀なくされる。
家では、全く家事ができなくなるので、まったりだら〜っと一日過ごしているしかない。
翌日からは、若干むくんだような感触は残るものの、指先に当たって痛みが出ることもなく、指はなんとなく動かしても問題なくなってきたので、パソコン仕事などはできるようになって来た。
ただし、手のひらの傷口は痛むので、タオルを絞るような動作や、鍋や包丁を持つといった動作は出来ない。
もうしばらくはこの状態が続きそうである。
はぁ…それにしても、痛いもんは痛いわな…
左手の手術に、多少躊躇が出たことは言うまでもない。
posted by KAZUおばさん at 20:06|
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