都会からちょっと眠そうな若者達がやってきた。
昨年の震災に影響を受け、都会の小中学校では、東北地方への修学旅行や体験旅行を考え直す傾向にある。
最近では、農業体験・民泊などを含めた田舎体験をする学校が増えている。
そこで、白羽の矢が立ったのは長野県である。
ここ信濃町も、昨年数件を受け入れ、今年から本格的に受け入れ態勢が整った。
しかし、ちょっとした住宅地にある学校を受け入れようと思えば、たとえ4名ずつ受けれたとしても80件近い農家が必要となる。
そこで…
畑を持っている宿も、その対象として名乗りをあげることとなった。
先週から我が家も中学生を受け入れ、農業体験をしてもらっている。
初めての参加は、男の子3人。
前日は、きっとホテルの泊まりで夜遅くまで騒いでいたのだろう。
朝早くから迎え入れられた我が家で、ちょっとぼんやり気味…

さあ、次の仕事は

椎茸の種駒打ち作業を初めてした子供達。
さすが男の子

トンカントンカン嬉々として作業をし、あっとういう間に10本ほどのホダ木を完成させた。
これらに椎茸が生えるのは、早くても来年の秋…
「受験が終わって高校入ったら食べにおいでね〜」
と、なんとも気の長い話だ。
昼食後、アルマナック農園へ出かける。

「20cm間隔くらいにね〜」
しかし、気がつけば…
どんどん芋の間隔は狭くなっていく。
「ほら〜自分の手のひら広げて計って

その後、ちょっと風が強かったものの、マルチ張りも体験してもらった。
3人がかりで丁寧にマルチを広げ、土を掛けていく。
しっかりとマルチが張れた。
「あ〜腰が痛い…

そうこうしているうちにぱらぱらと雨が降ってきた。
晴耕雨読…これは撤収だ

童話館を見学して帰宅、お風呂に入って、夕飯食べて…
さあ、ここからがアルマナックの本領発揮

ニムト・ケルト・クアークル・はげたかのえじき・ケチャップ・ブロックスetc…
就寝時刻をちょっとオーバーして、ゲーム大会も終了。
さすがに二日間の疲れもあるのだろう。
翌朝、40分の寝坊

決められた時刻に起きられなかった理由を尋ねたら「目覚ましを持っていない…」
だったら、何で昨日のうちに言わない

朝からお小言喰らって、それでも朝御飯を作って、しっかり食べて…
あっという間に送りの時刻。
見送りの会では、宿によっては


さすがにそこは男の子、あっさりしたものだ。
まあ、我が家のように怒られたうちはなかっただろうからなぁ。
元気に帰った彼らから、夕刻電話

「楽しかった〜」と、親御さんにも報告したようだ。(きっとゲームが楽しかったんだろうな…)
大人になって、この町を彼らは思い出すことがあるだろうか…
たった24時間ほどだったが、親元を離れ、友人達とだけで、見知らぬ人のうちに泊まるこの体験が、彼らの中で何かしら思い出となってくれることを祈りつつ…
私は、やっぱり出来が悪い子はしっかり叱るよ
