年明けから2週間…気が付けばずいぶん時間がたってしまったが、ベトナム・ホーチミンツアーの続きを再開しよう。
そうだ、タイトルを「カムオーンベトナム」から「シンチャオベトナム」に変更する事にした。
カムオーンは「ありがとう」シンチャオは「こんにちは」やはり、初の旅としては「こんにちは」だよな〜と、思い直した訳だ。
さて、船に乗り込んだところで終わってたよな…
川は、河口付近とあって波もなく穏やか。川べりの風景や人々の暮らしを楽しみながら、20分ほどのクルージングの後、到着した島は木々も整備され遊歩道のように船着場から島の奥へと道が続いていた。

途中の林はいろんな果樹があるようで、見た事もない木の実がなっている。

やがて、鉄の門の向こうにやしの葉で屋根を葺いた東屋が数棟見えてくる。ここが昼食の場所だ。

食事の前に、ドリンク類が無造作にテーブルへ置かれる。缶1本、ジュースが1万ドン(約40円)ビールが2万ドン(約80円)である。食堂での価格にしては安いほうだろう。
中には、DUCさんが絶対進め出来ない!銘柄というのがあるらしい。ちょっと怖いもの見たさもあるが、ここでは止めておこう。

テーブルの横には、生簀?というか、土が掘られただけの池があり、そこにうようよと魚が泳いでいる。もしかしてこれが…
さあ、旅の目的でもある目指すメニューはこちら!

「象耳魚の姿揚げ」である。名前は、魚の形が象の耳に似ているから…だとか。
やはり、すぐ横の池にいる魚はこれだ。姿のまま揚げられ、皿に立てられた状態で運ばれてくる。





これをほぐしてライスペーパーに乗せ、フォー・ハーブなどを加えて包み、ヌクチャム(ヌクマムと呼ばれるベトナム特産の魚醤に大蒜・唐辛子・砂糖等で調味したたれ)につけて食べる。
この添えられたハーブがちょっと曲者。
きゅうりのスライスとミントは問題ない。生のにらもまあ、日本や中国の料理では余り見かけないが行ける。香菜(タイで言うパクチー)は好みもあるだろうが私はちょっと苦手。最後のどくだみ!これがどうしようもなくだめ。道端に生えてるのをちょっと触れるだけであれほどの匂いを発する植物である。これを生のまま食べようというのだからびっくり。怖いもの見たさに、いきなりチャレンジしてみた。
結果は想像通りである。二つ目からは絶対に入れないと誓った。
魚自体は淡白で、臭みも無く食べ易い。身も肉厚で、姿ごと揚げられてあるうろこがぱりぱりとした食感を醸し出して、また楽しめる。




全体の献立には、この他ベトナムの代表的な定食メニューである「コムタム」ご飯に焼いた豚肉が載せられたもの・「揚げ春巻き」勿論皮はライスペーパー・あっさりとした鶏がらのスープであった。
テーブルには、日本のものと変わらぬ醤油とチリソースが置かれている。コムタムなどは、こうした調味料で好みに味を調えて食べるようだ。
目的の食事をを終えて、ここからは午後のメコン川クルーズである。

船着場へ向かう途中、DUCさんが川辺のぬかるみを指差し「そこにいる!」という。辺りをじっと眺めていると、小さな魚らしきものが泥の上を這っていた。ムツゴロウである。地元の子供たちはこれを捕まえて売り、収入源になっているらしい。その後、気をつけてみているとやしの根元などのぬかるんだ所には、無数に小さな穴が開いていた。
再び、あの暑いライフジャケットを着込み、川を行く。
川には数多くの船が行きかうのだが、その中には大きく分けて2種類の船がある。
1つは外海へ出て漁をする船。もう1つは川の中で漁をしたり、生活に使われる船。川底の砂を掘り上げて運ぶ船もこれに属する。その違いは一目で解る。

川を行く船には、大きく目玉が書かれているのだ。メコン川にはワニがいるらしい。目を書く事で、ワニが大きな生き物と勘違いして近づかないための魔よけのような意味合いがあるらしい。

しかし…川には平気で水浴びする子供たちや腰まで浸かって漁をする人もいる。本当にワニはいるのだろうか?DUCさんが言うには、かつてはかなりの数がいたらしいが、最近では減っているとの事。だろうなぁ〜
やがて、船は小さな運河に入り込む、うっそうと岸から迫り出すようにやしの木々が茂り、まさにジャングル…南国に来た感が一気に高まる。
運河に入ってすぐ、船は急勾配の船着場に泊まった。
うっそうとした森を進み道には、またなにやら見た事の無い木の実がなっている。

最初は「パパイヤ?」と思ったが、これが「カカオ」と教えられ、ちょっと感動!チョコレートの素だぞ〜

森が開け、先程と同じようなやしの東屋が見えた。
ここでは、森の中に蜂の巣箱が設置され南国の果樹から蜂蜜を集めている。


現在咲いているのは龍眼の花。勿論、花もなっている実も初めて見る。巣箱にも触らせてもらえた。




さらにここでは、ココナツの身を削り、絞り、煮詰めて、キャンディーを作っている。
出来立てのココナツキャンディーは、優しい甘さで思わず手が伸びてしまう。
昔ながらのオブラートで包み、簡単に包装されたものが、一袋2万ドン(約80円)で売られている。

この他にも、蜂蜜(8万ドン)・ココナツ酒(9万ドン)・ココナツと蜂蜜で作った石鹸(5個で1個おまけ17万5千ドン)などが売られており、試飲をしながら思わずお買い上げ!

買わなかったが、蛇酒なんてのもある。

買い物が終わると、ティータイム。蜂蜜と金柑を搾ったものに、緑茶を注ぎ飲む。これが暑い中で歩いるとのどに心地よく、ついつい飲んでしまう。
後に、スーパーでもこのようなかんきつ類と蜂蜜や砂糖を合わせた緑茶が数多く売られていることに気づく。この気候ならではの飲み物かもしれない。

ティータイムの最中にはこんな余興も…
DUCさんが、大きな蛇を抱いてやってくる。蛇を首に巻いて記念撮影…こればっかりは遠慮した。

さてここからは、今まで乗っていたエンジン付きボートから、4人乗りの小さな手漕ぎボートに乗り換える。ベトナム名物の傘を被り、先程入ってきた小さな運河をさらに奥へと進む。

川幅は狭くなり、よりいっそうジャングル感が増す。ここでは、他のツアーと出くわさない。それもそのはず、この旅行会社が島自体を自社で保有しているらしい。
15分ほどのジャングルクルーズを楽しみ、やがて船は小さな船着場へ到着。そこから整備された森の道を進んでいく。

途中、道の両脇に植えられたやしの根元が白く塗られている事に気づく。ホーチミンでも見かけたが、あちらは木を保護するための薬剤らしく、島のものは石灰が塗られているらしい。これは、夜に道を通るバイクや自転車が木にぶつかるのを防ぐため、ライトが反射するように塗ってあるらしい。原始的だが、生活に即した知恵だ。

道端には、ころころとやしのみが転がっており、そのほとんどに丸く穴が開いている。これは落ちてきた実をねずみが食べた痕なのだそうだ。野生動物も食には困らない。そしてココナツをたっぷり食べたねずみは、人間の食材にもなる。結構美味だそうだが…う〜ん、ちょっと遠慮したいかも?
大きなやしの木の下には、またもや東屋。


ここでは、民族音楽を聴きながら、南国のフルーツを食べる。おなじみドラゴンフルーツ・パイナップル・モンキーバナナ・パパイヤ・そして…柿? 意外だった、南国でも柿はあるんだ…
このテーブルには出ていなかったが、ベトナムでは果物を食べる時に、唐辛子と塩を混ぜた調味料をつけて食べるという記述を旅に出る前にガイドブックで読んだ。どんな味になるんだろう? 当然南国の果物はそのどれもが完熟していて甘い。それをわざわざ…想像出来ない味わいに、ちょっと興味も出た。いつか試してみよう。
船に乗っては食事…ちょっと歩いてはお茶…を繰りかえし、なんとも長閑な南国の昼下がり。

夕刻、バスに乗り込んで今度は島をつなぐ大きな橋を渡って、ホーチミンへと戻る。
TNKトラベル事務所前にて、記念撮影をし、本日のツアーは終了。あ〜楽しかった。
しかし…
ここからが

恐るべしベトナムツアーの本領を発揮する。
格安にはそれなりの楽しみ(?)もつきもんやからね

乞うご期待